授業の形態
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講義、演習又は実験、TA有り
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アクティブラーニング
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学生が議論する、学生が自身の考えを発表する、フィールドワークなど学生が体験的に学ぶ、学生が文献や資料を調べる
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授業内容と方法
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【はじめに】 分子細胞生物学は、地球上に存在する全ての生物の生命現象を分子レベル・細胞レベルで理解し、解明しようとする学問である。もともと医学は個体レベルで生命現象や疾病を理解する学問であったが、個体レベルから、器官レベル、さらに組織レベルへとその対象が推移してきた。そして、現在では、真にヒトの生命現象や疾病、治療法を理解するために、分子レベル・細胞レベルでの理解が不可欠となっている。 古典的な基礎医学の分野では、形態を扱う解剖学、機能を扱う生理学、物質を扱う生化学が別々の学問として研究・教育がなされてきたが、分子レベル・細胞レベルでの研究の発展により、基礎医学の内容の多くが分子細胞生物学の範疇に集約されるようになってきた。これらの変化を踏まえて、琉球大学では従来の学問体系の垣根を取り払い、9つの講座の教員が連携して、専門科目「分子細胞生物学」を開講している。 分子細胞生物学には、モデル生物の分子遺伝学に加え、組換えDNA技術、蛍光タンパク質等を用いたイメージング技術、細胞工学および生殖工学的技術、構造生物学など多くの学問分野が含まれる。近年では、ゲノミクス、プロテオミクス、メタボロミクスやバイオインフォマティクスの進展により、ゲノムDNA、発現RNAおよび全タンパク質の配列や代謝物を網羅的に解析し、研究や診断に利用する技術が急進展している。さらには、分子標的薬の開発、mRNAワクチン、DNAワクチン、ウイルスベクターワクチンの実用化や遺伝子治療の実用化など、分子細胞生物学の研究成果が全く新しい様相の治療法として実際の医療現場にも応用され始めている。今後もこの流れは続き、医学・医療の様相を合理的で科学的なものに激変させ続けていくであろう。 一般の講義および特別講義は、臨床講義棟2階大講義室において原則として対面形式で行うが、台風などで荒天が予想される場合はオンラインに切り替える可能性もある。座席は中間試験期間ごとに指定するので、指定された席に着くこと。各回の講義内容は、WebClassで配布する日程表に記載している。
【タンパク質実習・核酸実習】 本実験実習は、「分子細胞生物学」の座学で分子細胞生物学の基礎と研究法を学んだ後に、タンパク質実験法とDNA実験法についての理解を深め、手技を習得するために行う。履修者が5~6人ずつの班に分かれ、班員全員が協力して実験結果を出すことで課題の結論が導かれる内容になっているため、各自が責任を持って自身の役割を着実に果たすことが求められる。 本実習において、他の班員と共同で実験を行って実験結果について討論することにより、コミュニケーション能力と科学的な洞察力を涵養する。さらに、実験の目的、材料と方法、結果、考察を備えたレポートの執筆法を学修し実践する。自己や他の班員についての定量的・定性的評価(ピアレビュー)とそのフィードバックも体験する。実習は、オリエンテーションを含むすべての日程に参加し、かつ、それぞれの評価やレポートを期限内に提出することが、単位取得のための最低要件である。各自のノートパソコンを毎回持参すること。 タンパク質実習:タンパク質解析の基礎的な実験であるドデシル硫酸ナトリウム-ポリアクリルアミドゲル電気泳動法(SDS-PAGE)とウェスタンブロット法の原理を理解し、手技を習得する。実験材料とする免疫グロブリンの分子構造について学習し、タンパク質のドメイン構造についての理解を深める。 核酸実習:遺伝子解析の基礎的な実験であるポリメラーゼ連鎖反応(PCR)法、DNAの制限酵素消化法とアガロース電気泳動法の原理を理解し、手技を習得する。塩基配列情報可視化ソフトウェアの簡単な使用方法を習得する。ヒトのABO血液型がABO遺伝子の多型で決まるしくみを理解する。 大講義室での一方向的な講義形式の学修とは異なり、実習においては教員や他の履修者と密接に接する機会があることから、新鮮な学修体験となることを期待する。実習開始の2週間前のオリエンテーションで実習書を配布し、実習の冒頭で事前準備確認テストを行うので、実習内容について十分に事前学習してから臨むこと。
【データサイエンス入門演習】 2024年度入学者より医学教育モデル・コア・カリキュラムが改訂され、医師として求められる基本的な資質・能力として「情報・科学技術を活かす能力(Information Technology)」が新たに設けられた。「分子細胞生物学」においても、座学で遺伝子発現解析の研究法を学んだ後に、大規模データの解析を履修者自身で体験することによって理解を深め、今後のデータサイエンスの実施能力の習得とそのため解析環境の整備をするために、2024年度からデータサイエンス入門演習の時間を新たに設けた。 履修者全員がノートパソコンの持参を義務付けられていることから、本学他学部学生向けに実施されたデータサイエンス入門演習のアーカイブ動画を指定時間内に各自で視聴しながら、各自のパソコンを使って演習を実施する。ノートパソコンのスペックや情報解析スキルが履修者ごとにまちまちであろうことを想定し、クラウド上の解析プログラムにウェブブラウザを介してRNA-seqのモデルデータを投入して遺伝子発現解析を行い、得られた解析結果をレポートとして提出する。環境設定がうまくいかない場合は、教員やTA、周囲の学生に相談し、時間内に解決を図ること。
【生命科学論文演習】 本演習では、「分子細胞生物学」の学修の集大成として、今日の先端的な研究の発展の上で重要な役割を果たしてきた5本の英文原著論文のいずれかを5~6人ずつの班に分かれて読解し、その研究内容と今日の医学・生命科学への影響について、班ごとにプレゼンテーションする。各自のノートパソコンを毎回持参すること。 演習開始のおよそ一月前のオリエンテーションで、班ごとに集まって希望する論文を選択する。それぞれの論文を読解するために必要な事前学習資料を併せて配布するので、演習までに各自で学習する。論文演習の冒頭で事前準備確認テストを行う。 論文読解を通じて、原著論文の基本構成を理解する。そして、生命現象を遺伝子、RNA、タンパク質、細胞などの視点から多面的に捉える訓練を行い、講義で学んだ知識の統合と定着を図る。それぞれの論文における著者らの主張の論理を理解し、提示された結果から導かれる結論を自ら批判的に判断、評価できるようになることを目指す。さらに、生命科学の真理を解いてきた研究者が、問題点をどのように捉え、どのような論理および実験によってそれらを解明しようとしたのかを擬似的に体験する。このような論文読解過程における各履修者の貢献について、ピアレビューを行う。 プレゼンテーションの作成と発表を通じて、スライド作成、発表、質疑応答の技術を習得し実践する。正確で論理的なスライドや発表原稿を作成する過程で論文の内容をさらに深く理解し、より論理的で解りやすいプレゼンテーションを作成するために班員どうしで建設的にアイデアを出し合うことで、コミュニケーション能力を高める。聴衆からの質疑に回答したり他の班の発表を聴いたりすることを通じて、自分の専門知識を一般市民に向けて解りやすく説明することの重要性を理解する。プレゼンテーション作成過程における各履修者の貢献について、ピアレビューを行う。
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URGCC学習教育目標
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自律性、社会性、地域・国際性、コミュニケーション・スキル、情報リテラシー、問題解決力、専門性
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達成目標
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【医学科卒業時コンピテンス・URGCC学習教育目標との対応関係】
1. 医療の質の向上のために絶えず省察し同僚と共に研鑽しながら生涯にわたり自己研鑽を続ける意欲をもって、事前学習、講義、事後学習、試験、実習・演習に臨むことができる。 [U.自律性]『C I.プロフェッショナリズム』 2. 適切な自己評価ができ、自分に必要な課題を自分の力で発見し、重要性・必要性に照らして順位付けして、改善のための具体的方策を立て、自己学習によってそれを解決することができる。 [U.自律性][U.情報リテラシー][U.問題解決力]『C I.プロフェッショナリズム』 3. 自分の能力の限界を認識し、他の学修者や教員と協力して、よりよい解決方法を見出すことができる。 [U.自律性][U.コミュニケーション・スキル][U.問題解決力] 『C I.プロフェッショナリズム』『C IV.コミュニケーション能力』 4. 医学・医療の進歩と改善に資するために研究を遂行する意欲と基礎的素養を身に付け、講義・実習で得られた情報を統合し、客観的・批判的に整理して、課題の解決に向けて自分の考えを論理的に分かりやすく表現できる。 [U.コミュニケーション・スキル][U.情報リテラシー][U.問題解決力][U.専門性] 『C I.プロフェッショナリズム』『C IV.コミュニケーション能力』『C VII.科学的探究』 5. アミノ酸、単糖類、ヌクレオチド、脂質、ビタミン等の低分子や、タンパク質、多糖、核酸等の高分子の種類、構造、機能について説明できる。 [U.問題解決力][U.専門性]『C II.医学知識』 6. 生体内における低分子から高分子、あるいはその逆の化学的変化の過程を説明できる。 [U.問題解決力][U.専門性]『C II.医学知識』 7. 核、ミトコンドリア、小胞体、ゴルジ体、リボソーム、リソソーム、ペルオキシソームの構造、機能、形成過程について説明できる。 [U.問題解決力][U.専門性]『C II.医学知識』 8. ゲノムの構造と遺伝子発現機構について、分子レベルで説明できる。 [U.問題解決力][U.専門性]『C II.医学知識』 9. 分子細胞生物学の研究方法の原理を説明でき、実験結果を正しく解釈して説明できる。 [U.問題解決力][U.専門性]『C II.医学知識』『C VII.科学的探求』 10. 細胞膜の物理学的性質を理解し、静止膜電位を説明できる。 [U.問題解決力][U.専門性]『C II.医学知識』 11. 生体のエネルギー源やエネルギーの産生方法について、分子レベルで説明できる。 [U.問題解決力][U.専門性]『C II.医学知識』 12. 細胞間および細胞内の情報伝達機構と細胞の機能変化を、分子レベルで説明できる。 [U.問題解決力][U.専門性]『C II.医学知識』 13. 筋肉の収縮機構について、分子レベルで説明できる。 [U.問題解決力][U.専門性]『C II.医学知識』 14. 細胞間接着の形態や機能の特徴を、関与する分子と関連づけて説明できる。 [U.問題解決力][U.専門性]『C II.医学知識』 15. 細胞周期を、形態や細胞内分子の変化と関連づけて説明できる。 [U.問題解決力][U.専門性]『C II.医学知識』 16. 幹細胞の性質や分化時の形態や機能の変化を、細胞内分子と関連づけて説明できる。 [U.問題解決力][U.専門性]『C II.医学知識』 17. 神経系の細胞の種類と機能を説明できる。 [U.問題解決力][U.専門性]『C II.医学知識』 18. 免疫系の細胞の種類と機能を説明できる。 [U.問題解決力][U.専門性]『C II.医学知識』 19. 癌細胞の特徴を、遺伝子変異や細胞内分子の変化と関連づけて説明できる。 [U.問題解決力][U.専門性]『C II.医学知識』 20. 分子細胞生物学の実験をグループで共同して実施し、結果を解釈して結論を論理的に説明できる。 [U.コミュニケーション・スキル][U.問題解決力][U.専門性] 『C II.医学知識』『C IV.コミュニケーション能力』『C VII.科学的探求』 21. バイオインフォマティクスのツールを有効に活用できる。 [U.自律性][U.情報リテラシー][U.専門性]『C II.医学知識』『C VII.科学的探求』 22. 分子細胞生物学に関連する英語の原著論文をグループで共同して読解し、内容を正確に理解して、スライドを用いて論理的にプレゼンテーションし、討論できる。 [U.社会性][U.情報リテラシー][U.問題解決力][U.専門性][U.地域・国際性] 『C II.医学知識』『C IV.コミュニケーション能力』『C VI.国際性』『C VII.科学的探求』 23. 分子細胞生物学の研究成果が今日の医学・生命科学に与えている影響をグループで共同して調査し、聴衆にわかりやすく説明できる。 [U.社会性][U.情報リテラシー][U.問題解決力][U.専門性][U.地域・国際性] 『C II.医学知識』『C IV.コミュニケーション能力』『C VI.国際性』
【医学教育モデル・コア・カリキュラムの第2章 学修目標での位置づけ】 PR: プロフェッショナリズム 人の命に深く関わり健康を守るという医師の職責を十分に自覚し、多様性・人間性を尊重し、利他的な態度で診療にあたりながら、医師としての道を究めていく。 PR-01: 信頼 社会から信頼を得る上で必要なことを常に考え行動する。 PR-01-01: 誠実さ PR-01-01-02 社会から信頼される専門職集団の一員であるためにはどのように行動すべきかを考え、行動する。 PR-01-02: 省察 PR-01-02-01 自分自身の限界を適切に認識し行動する。 PR-01-02-02 他者からのフィードバックを適切に受け入れる。 PR-02: 思いやり 品格と礼儀を持って、他者を適切に理解し、思いやりを持って接する。 PR-02-01: 思いやり PR-02-01-01 患者を含めた他者に思いやりをもって接する。 PR-02-01-02 他者に思いやりをもって接することができない場合の原因・背景を考える。 PR-02-02: 他者理解と自己理解 PR-02-02-01 自身の想像力の限界を認識した上で、他者を理解することに努める。 PR-02-02-02 他者を適切に理解するための妨げとなる自分や自集団の偏見とはどのようなものか考え、意識して行動する。 PR-02-03: 品格・礼儀 PR-02-03-02 礼儀正しく振る舞う。
LL: 生涯にわたって共に学ぶ姿勢 安全で質の高い医療を実践するために絶えず省察し、他の医師・医療者と共に研鑽しながら、生涯にわたって自律的に学び続け、積極的に教育に携わっていく。 LL-01: 生涯学習 生涯学び続ける価値観を形成する。 LL-01-01: 生涯学習の実践 LL-01-01-01 医学知識が常に変わりゆくことを認識し、現時点での最善の医学情報にアクセスできる。 LL-01-01-02 学修・経験したことを省察し、自己の課題を明確にできる。 LL-01-02: キャリア開発 LL-01-02-01 自身の職業観を涵養しながら、主体的にキャリアを構築していくことができる。 LL-01-02-02 自らの心身を大切にできる。 LL-02: 医療者教育 医師・医学生に限らず、同僚や後輩を含む医療者への教育に貢献する。 LL-02-01: 医療者教育の実践 LL-02-01-01 後輩や同僚等と協働して学修できる。 LL-02-01-02 後輩や同僚等に対して、適切にフィードバックできる。 LL-02-01-03 成人学習理論を活用し、後輩や同僚等に対して教育を実践できる。
RE: 科学的探究 医学・医療の発展のための医学研究の重要性を理解し、科学的思考を身に付けながら、学術・研究活動に関与して医学を創造する。 RE-01: リサーチマインド 知的好奇心を満たす喜びとオリジナリティの重要性を知る。 RE-01-01: 能動的姿勢 RE-01-01-01 常識を疑う。 RE-01-01-02 何事にも知的好奇心を持って取り組むことができる。 RE-01-02: 探究心 RE-01-02-01 最先端の研究に刺激を受ける。 RE-01-02-02 ロールモデルとしての研究者の生き方に触れる。 RE-02: 既知の知 先人の偉業を知り、新たな発想を育む。 RE-02-01: 医学と医療 RE-02-01-01 医療の実践が基礎医学・臨床医学・社会医学の研究に基づいていることを理解する。 RE-02-02: 論文読解 RE-02-02-01 医学論文(英語)を読んで概要を理解する。 RE-03: 研究の実施 自然科学・人文社会科学の研究手法を体験し理解する。 RE-03-03: 研究手法 RE-03-03-01 基礎医学の実習から基本的な実験手技を体得する。 RE-03-04: 研究結果 RE-03-04-01 研究データを適切に記録、管理できる。 RE-04: 研究の発信 研究の意義・内容を他者に説明し討論する。 RE-04-01: 研究発表 RE-04-01-01 自身の行った研究内容を論文や報告書・学会発表等の形にまとめることができる。 RE-04-01-02 発表の場に応じて読者・聴衆にわかりやすく研究内容をプレゼンテーションできる。 RE-04-01-03 他の研究者の発表に対して質問や意見を述べることができる。 RE-05: 研究倫理 法令遵守ならびに人権尊重し、医学生として正しく行動する。 RE-05-01: 適切な研究遂行 RE-05-01-01 捏造、改ざん、盗用等を含め研究不正の類型を説明することができ、研究不正を行わない。
PS: 専門知識に基づいた問題解決能力 医学及び関連する学問分野の知識を身に付け、根拠に基づいた医療を基盤に、経験も踏まえながら、患者の抱える問題を解決する。 PS-01: 基礎医学 分子レベルから個体レベルまでの、生命現象、細胞から個体の構成と機能、個体の反応を理解し、その破綻による病因と病態を理解する。 PS-01-01: 生命現象の科学 PS-01-01-01 細胞の観察法について概要を理解している。 PS-01-01-02 細胞の全体像を図示できる。 PS-01-01-03 核とリボソーム、小胞体、ゴルジ体、リソソーム等の細胞内膜系、ミトコンドリア、葉緑体、細胞骨格の種類とその構造と機能について概要を理解している。 PS-01-01-04 細胞膜の構造と機能、細胞同士の接着と結合様式について概要を理解している。 PS-01-01-05 原核細胞と真核細胞の特徴について理解している。 PS-01-01-06 メンデルの法則、ミトコンドリア遺伝、エピゲノム修飾(インプリンティングを含む)及び多因子遺伝について理解している。 PS-01-01-07 遺伝型と表現型の関係について理解している。 PS-01-01-08 染色体の構造を理解し、ゲノムと染色体及び遺伝子の構造と関係性、体細胞分裂及び減数分裂における染色体の挙動について理解している。 PS-01-01-09 DNAの複製と修復、DNAからRNAへの転写、タンパク質合成に至る翻訳を含む遺伝情報の発現及び調節(セントラルドグマ)について理解している。 PS-01-01-10 染色体分析・DNA配列決定を含むゲノム解析技術について概要を理解している。 PS-01-01-11 ゲノム編集技術とその応用について概要を理解している。 PS-01-01-12 進化の基本的な考え方について理解している。 PS-01-01-13 生物種とその系統関係について理解している。 PS-01-01-14 アミノ酸配列や塩基配列の比較による分子系統樹について概要を理解している。 PS-01-02: 個体の構成と機能 PS-01-02-01 細胞内液・外液のイオン組成、及び浸透圧と(静止)膜電位の形成機構について理解している。 PS-01-02-02 細胞膜のイオンチャネル、ポンプ及び膜を介する物質の能動・受動輸送過程について理解している。 PS-01-02-03 活動電位の発生機構と伝導、シナプス(神経筋接合部を含む)の形態とシナプス伝達の機能(興奮性、抑制性)と可塑性について理解している。 PS-01-02-04 情報伝達の種類と機能について理解している。 PS-01-02-05 受容体の種類・細胞内局在・機能、受容体による細胞内シグナル伝達過程について理解している。 PS-01-02-06 液性因子による細胞間情報伝達(自己分泌、傍分泌、内分泌)について理解している。 PS-01-02-07 細胞骨格を構成するタンパク質とその機能、アクチンフィラメント系による細胞運動について概要を理解している。 PS-01-02-08 細胞膜を介する分泌と吸収の過程と細胞内輸送システム、微小管の役割や機能について理解している。 PS-01-02-19 生体の恒常性維持と適応、恒常性維持のための調節機構(フィードバック調節)について理解している。 PS-01-02-20 生体機能や体内環境のリズム性変化について理解している。 PS-01-02-21 生体の恒常性維持における常在菌・腸内細菌と宿主との相互作用の重要性について理解している。 PS-01-02-27 酵素の機能と調節について理解している。 PS-01-02-28 糖質の構造、代謝と調節(解糖、クエン酸回路、電子伝達系と酸化的リン酸化、グリコーゲン代謝、糖新生、五炭糖リン酸回路)、生理的意義について理解している。 PS-01-02-29 タンパク質の構造、代謝と調節、生理的意義、主要なアミノ酸の代謝、尿素回路を理解している。 PS-01-02-30 脂質の構造、代謝と調節、生理的意義、脂質の輸送(リポタンパク質)を理解している。 PS-01-02-31 ヘム・ポルフィリンの代謝について概要を理解している。 PS-01-02-32 ヌクレオチドの合成・異化・再利用経路について理解している。 PS-01-02-33 酸化ストレス(フリーラジカル、活性酸素)について概要を理解している。 PS-01-02-34 ビタミン、微量元素の種類と作用について理解している。 PS-01-02-35 栄養素の相互変換とエネルギー代謝(エネルギーの定義、食品中のエネルギー値、エネルギー消費量、推定エネルギー必要量)について理解している。 PS-01-02-36 空腹時、飢餓時、食後、過食時と運動時における代謝について理解している。 PS-01-02-37 複合糖質、複合脂質について概要を理解している。 PS-01-03: 個体の反応 PS-01-03-01 原核生物としての細菌の構造と機能の違いについて真核生物と比較して理解している。 PS-01-04: 病因と病態 PS-01-04-04 薬剤の有効性や安全性とゲノムの多様性との関係について概要を理解している。 PS-01-04-05 ネクローシスとアポトーシスの違いを含め、細胞傷害・変性と細胞死の多様性、病因と意義について理解している。 PS-01-04-06 細胞傷害・変性と細胞死の細胞と組織の形態的変化の特徴について理解している。 PS-01-04-07 糖代謝異常の病態について理解している。 PS-01-04-08 タンパク質・アミノ酸代謝異常の病態について理解している。 PS-01-04-09 脂質代謝異常の病態について理解している。 PS-01-04-10 核酸・ヌクレオチド代謝異常の病態について理解している。 PS-01-04-11 ビタミン、微量元素の代謝異常の病態について理解している。 PS-01-04-19 自律性の増殖、良性腫瘍と悪性腫瘍の違いについて理解している。 PS-01-04-20 がんの原因や遺伝子変化について概要を理解している。 PS-01-04-24 がんの免疫系による排除機構について概要を理解している。
IT: 情報・科学技術を活かす能力 発展し続ける情報化社会を理解し、人工知能等の情報・科学技術を活用しながら、医学研究・医療を実践する。 IT-01: 情報・科学技術に向き合うための倫理観とルール 医学研究・医療等の場面で、情報科学技術を取り扱う際に必要な倫理観・デジタルプロフェッショナリズム及び基本的原則を理解する。 IT-01-01: 情報・科学技術に向き合うための準備 IT-01-01-01 情報・科学技術を医療に活用することの重要性と社会的意義を理解している。 IT-01-02: 情報・科学技術利用にあたっての倫理観とルール IT-01-02-02 ソーシャルメディア(インターネット、SNS等)の利用において、医療者として相応しい情報発信の在り方を理解し、実践できる。 IT-02: 医療とそれを取り巻く社会に必要な情報・科学技術の原理 安全かつ質の高い医学研究・医療に必要な情報・科学技術に関する基本理論を理解し、その知識を自身の学修や医療へ適応する姿勢を体得する。 IT-02-01: 情報・科学技術を活用した医療 IT-02-01-02 情報・科学技術を用いて収集した情報及びデータを基に問題解決を図る。 IT-03: 診療現場における情報・科学技術の活用 遠隔医療を含む患者診療、学修の最適化に有効なICTツールの実践スキル及びデジタルコミュニケーションスキルを修得する。 IT-03-01: 情報・科学技術を活用したコミュニケーションスキル IT-03-01-02 遠隔コミュニケーションの在り方を理解し、その目的に応じて適切なツール(電子メール、テレビ会議システム、SNS等)を選択し利用できる。 IT-03-02: 情報・科学技術を活用した学習スキル IT-03-02-01 自己学習や協同学習の場に適切なICT(eラーニング、モバイル技術等)を活用できる。 IT-03-02-02 新たに登場する情報・科学技術を自身の学び及び医療に活用する柔軟性を有する。
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評価基準と評価方法
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1. 講義内容については、期間中に4回の中間試験を行う。それぞれの試験範囲は、WebClassで配布の予定表を参照すること。中間試験の形式については、科目オリエンテーションで説明する。中間試験毎に、必要に応じて学生指導を行う。 [問題解決力の評価][専門性の評価] 2. 実験実習、データサイエンス入門演習および論文演習については、オリエンテーションを含むすべてのコマへの参加、および実習レポートの提出を必須とする。出席状況、グループワーク形式の実習・演習への参加態度、班員からの相互評価、事前準備確認テストの成績、実習レポートの内容、演習プレゼンテーションの内容で評価する。 [問題解決力の評価][専門性の評価][自律性の評価][社会性の評価][情報リテラシーの評価] 3. 講義の出席、提出物の確認は、原則としてWebClassを通じてオンラインで行う。 4. 実習・論文演習の出席確認は、原則として対面で行う。やむを得ず欠席する場合は、必ず事前に担当教員に連絡の上、欠席理由を説明できる書類を提出すること。無断の遅刻・欠席は厳しく減点する。必須のレポート等が1つでも未提出の場合は不合格とする。 5. 4回の中間試験と実習・演習の点数配分はそれぞれ20%とするが、試験範囲のコマ数に応じて調整する場合がある。実習・演習の出席および提出物の必須要件を満たした上で総合成績が60.00点以上を合格とする。 6. 成績不服申立期間は、それぞれの試験等の成績発表後1週間とする。
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履修条件
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2024年度の新入学生に対しては、高等学校「生物」の復習および本科目の準備を兼ねて、2023年度の共通教育等科目「ゲノム情報の生命科学とデータサイエンス入門」講義のアーカイブ動画をWebClass上で公開するので、4月15日(月)に講義が始まるまでに各自で視聴し、講義内で実施されるWebClass上の小テストにもオンラインで解答して、全問正解しておくこと。詳細については、4月11日(木)のカリキュラム説明時に説明する。
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授業計画
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WebClassで配布する講義日程表を参照すること。
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事前学習
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指定教科書と配付資料を使用した事前学習を推奨する。配布資料は各講義が始まる時刻までにWebClass上で公開されるが、事前学習用に前年度の配布資料もWebClass上で公開する。
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事後学習
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指定教科書と配付資料およびWebClass上で公開される小テストを活用した事後学習を推奨する。
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教科書にかかわる情報
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9781319208523
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9th ed., Paperback ルーズリーフ版ISBN: 9781319365493 E-book版ISBN: 9781319365028 Achieve版ISBN: 9781319365059・9781319426729
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Harvey Lodish ... [et al.]
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W.H. Freeman
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2021
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9784807920518
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上記英語版の邦訳
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H. Lodish [ほか] 著 ; 岩井佳子 [ほか] 訳
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東京化学同人
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2023
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978-4-621-30169-2
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第4版 電子書籍(日本語・英語版)付 原書は6th ed.(→参考書欄)
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John W.Baynes, Marek H.Dominiczak原著 ; 谷口直之 [ほか] 監訳
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エルゼビア・ジャパン
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2018
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教科書全体備考
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2024年度は「分子細胞生物学」第9版の日本語版が上梓されたため、教書として英語版と日本語版を併記している。各自の学修到達目標に合わせて選択すること。 生化学分野については、ベインズ・ドミニチャク「生化学」第4版の日本語版を教科書として挙げているが、原書は参考書欄にあるようにすでに第6版が上梓されている。これも各自の学修到達目標に合わせて選択すること。
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参考書にかかわる情報
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978-0-393-88485-2
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7th ed. 日本語「細胞の分子生物学」は第6版
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Bruce Alberts ... [et al.] ; with problems by John Wilson, Tim Hunt
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W.W. Norton & Company
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2022
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978-0323834506
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6th ed.
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John W. Baynes, Marek H. Dominiczak
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Elsevier
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2022
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9784061562547
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亀田和久著
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講談社
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2012
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9784758113540
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栄養科学イラストレイテッド
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薗田勝編
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羊土社
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2018
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978-4-06-520173-2
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休み時間シリーズ
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黒田裕樹著
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講談社
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2021
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参考書全体備考
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特記事項なし
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使用言語
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日本語
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メッセージ
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本学で医学生となったみなさんにとって、「分子細胞生物学」が最初の専門科目となる。文部科学省の「医学教育モデル・コア・カリキュラム 令和4年度改訂版」の第1章「医師として求められる基本的な資質・能力」で掲げられている十の資質・能力の中には「科学的探究(Research)」と「生涯にわたって共に学ぶ姿勢(Lifelong Learning)」および「情報・科学技術を活かす能力(Information Technology)」が明記されている。発展し続ける医学の中で必要な知識を身に付けながら生涯にわたって根拠に基づいた医療を実践する医療者や研究者となるために、「分子細胞生物学」の講義と実習・演習を通じて自身の「学修の在り方」をも確立し、医学生としての着実なスタートを切ってもらいたい。講義は、英語または日本語の分子細胞生物学と生化学の教科書を併用して行われる。英語に臆せずに、すべての医学教育過程の礎となる「分子細胞生物学」を学修することを願っている。
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オフィスアワー
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時期に応じて更新される場合がある。最終更新日に留意すること。[最終更新日 2024/03/31]
生化学講座:平日 09:00〜17:00 基礎研究棟5階 医化学講座:平日 13:00〜17:00 基礎研究棟5階 先進医療創生科学講座:平日 09:00〜17:00 第二基礎研究棟2階 分子解剖学講座:平日 09:00〜16:00 基礎研究棟3階 ゲノム医科学講座:火曜日 12:50〜15:00 第二基礎研究棟1階 分子・細胞生理学講座:火曜日 16:15〜17:15 基礎研究棟6階 システム生理学講座:平日 08:30〜12:00 基礎研究棟6階 再生医学講座:平日 11:50〜12:50 再生医療研究センター 免疫学・寄生虫学病講座:調整中 基礎研究棟9階
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