タイトル

科目番号 教室 登録人数 履修登録方法 対面/遠隔
経済555       30   抽選対象   遠隔授業  
開講年度 期間 曜日時限 開講学部等
2024 後学期 集中 国際地域創造学部国際地域創造学科  
講義コード 科目名[英文名] 単位数
g00618002 実践経済学Ⅴ   2  
担当教員[ローマ字表記]
高畑 明尚, 畑中 寛 [Hiroshi Hatanaka]  
授業の形態
講義、演習又は実験、実務経験講師
 
アクティブラーニング
学生が議論する、学生が自身の考えを発表する、フィールドワークなど学生が体験的に学ぶ、学生が文献や資料を調べる
 
授業内容と方法
実践経済学Ⅴ(ソーシャル・インパクト・ボンド基礎概論)
近年、経済的な利益だけではなく、社会的な利益、つまり、医療、教育、就労、福祉など様々な社会課題を解決できたかどうかを意図した新しいお金の流れとして、社会的インパクト投資という新しい形の投資がグローバルの潮流となっています。
本科目では、社会的インパクト投資の概論を踏まえた上で、その手法の一つであるソーシャル・インパクト・ボンド(SIB)について、講義とグループワークにより具体的な進め方などを実践的に学べる内容となっています。SIBとは、行政、サービス事業者、投資家など多様な関係者が連携して社会課題解決に取り組む新しい手法です。特にサービスを行っただけではなく、その結果、社会課題が解決されたかどうかを評価し、評価に連動して支払いが行われることが大きな特徴です。例えば、サービス事業者が投資家からお金を集め、効果的ながん検診受診率向上サービスを提供した結果、以前よりがん検診の受診率が向上し、早期がん患者を多く発見できたとすると、がんは早期に治療することで生存率が高くなり、医療費も安くなります。こうした成果を第三者が客観的に評価し、行政とあらかじめ合意した成果を達成した場合、行政は投資家へ配当を含めて支払うことができます。これがSIBの仕組みです。一方、成果が出なければ行政からの支払いは行われません。
講義ではその基本的な仕組みや最新動向に加え、身近な社会課題をテーマとし、グループワークにより調査を進めるなど実践的なノウハウを習得できる内容となっています。これにより、複雑化する社会課題に対して、多様な関係者を巻き込みながら推進する力、社会課題を分析し、解決したかどうかを評価する力、新しい投資手法などを学び、様々な社会課題に対する力を養うことを目標とします。

本科目の授業方法は、学生と社会人がディスカッションやグループワークに取り組むアクティブラーニングを基本ととし、グループが協働で地域課題の発見及び解決に主体的に取り組むPBL(Project Based Learning)型の授業です。
また、この授業はオンライン授業(Zoomによる同時双方向型)を基本とし、対面授業を組み合わせた「ハイブリッド型授業(ブレンド型)」です。さらに、グループのコミュニケーションツールとして「Slack」を基本とし、「Googleスプレッドシート」や「Google スライド」等も用います。
担当教員によるショートレクチャーのほか、小グループに分かれた受講生同士のディスカッションに多くの時間を割いて授業を行います。そのため、授業時間中はカメラを常時「ОN」とすることを原則とします(グループワーク時はマイクも常時「ОN」)。
 
URGCC学習教育目標
自律性、社会性、地域・国際性、コミュニケーション・スキル、情報リテラシー、問題解決力、専門性
 
達成目標
1.新しいお金の使い方に関心を持ち、一定の知識を習得する(知識・理解/関心・意欲)
2.社会課題解決について、成果志向という新しい視点を獲得する(知識・理解)
3.社会課題解決に向けた新たな手法を学び、その活用可能性を主体的に考えることができる(思考・判断/技能・表現)

また、この科目は一般財団法人地域公共人材開発機構が認証する「初級地域公共政策士」資格の対象科目で、対象科目群で次のような知識、技能、職務遂行能力の養成により総合的な到達目標の獲得を目的とします。
①知識:地域社会における様々な課題の背景や文脈を理解できる。
②技能:複雑な課題に対して、具体的な解決方法を提起できる。
③職務遂行能力:特定のプログラムや課題について、業務を主体的に運用することができる。
総合的な到達目標:地域課題に対応した業務を主体的に判断した遂行できる能力の獲得。
※「地域公共政策士学習アウトカム定義」より。
 
評価基準と評価方法
【評価基準】
1.課題解決に向けたグループワークにおける発言内容と発言引き出しのファシリテーション力。
2.課題解決に向けたプレゼンテーションの説明能力、質問能力。
3.課題可決に向けたSlack及びZoom(ブレークアウトルーム)でのグループワークやディスカッションへの積極的参加と貢献。
4.課題解決に向けたSIBによる課題解決のための政策立案をスライド及びプレゼンテーション等で表現する能力。
また、最終講で提示するレポート(800~1,200字程度)の提出が単位認定の必須要件になります。

【評価方法】
1.最終レポート…40%
2.オンライン受講態度及びグループ内での協働…40%
3。授業後のミニレポート(Slackでの振り返り)等のアウトプット…20%
※担当教員が受講態度等が「不適切」と判断した場合は、授業の出席に関わらず単位を付与しないことがあります。
 
履修条件
■5日の集中講義のため、全日程に出席することが最低条件です(特に初日・最終日と対面授業は重要)。
1.オンライン(Zoom)上で高度なワーク(マルチタスク)に取り組むため、必ずハイスペックなデスクトップPC又はノートPCで受講すること(禁:スマートフォン・タブレット端末)。
2.オンライン(Zoom)でグループワーク・ディスカッションに取り組むため、原則カメラは常時ONで受講すること(出席の前提条件)。
3.グループワークに積極的に参加し、課題発見力・課題解決力を身につけようという意欲があること。
4.講義は社会人も参加する授業のため、学生以外の社会人等と積極的にコミュニケーションをとる意欲があること。
5.本科目を含む「初級地域公共政策士」資格対象8科目を受講することが望ましい(下記Webページ参照)。また、グループワーク、グループディスカッション、ファシリテーション、地域課題解決に関連する科目を受講していることが望ましい。

※本科目の受講を希望する学生は、必ず下記Webを参照の上説明会(9月24日予定)にも参加するようにしてください。
□「初級地域公共政策士」資格取得のための科目認証制度
  https://chiiki.skr.u-ryukyu.ac.jp/?page_id=3054
  https://chiiki.skr.u-ryukyu.ac.jp/?page_id=3072(本学在学生向け)
 
授業計画
10月 5日(土)【第3時限~第5時限】
第1回:オリエンテーション
第2回:インパクト投資およびソーシャル・インパクト・ボンド(SIB)概要
第3回:テーマ設定とグループ編成

11月 2日(土)【第3時限~第5時限】※対面授業(琉大)
第4回:ワークショップ(対象設定)
第5回:社会的インパクト・マネジメント概要
第6回:ワークショップ(ロジックモデル)

11月23日(土)【第3時限~第5時限】
第7回:ワークショップ(評価プロセス)
第8回:ワークショップ(事業モデル)
第9回:ワークショップ(財務モデル)

12月14日(土)【第3時限~第5時限】
第10回:ワークショップ(SIB導入全体)
第11回:ロールプレイング
第12回:プレゼン準備-1

1月25日(土)【第3時限~第5時限】※対面授業(琉大)
第13回:プレゼン準備-2
第14回:プレゼンテーション
第15回:まとめ・授業全体の振り返り、最終レポート課題の提示
※初回の前日までに、担当教員より本授業のZoomのURLを教務情報システムのメッセージ(学生)又はe-mail(社会人)で送信するので、必ず確認の上受講してください。
 
事前学習
事前学習:本科目の学習管理・支援プラットフォームは「Slack」になります。
Slack内の「講義資料」に資料があれば、事前学習に活用してください。

■ニュース等で関心のある社会課題に関する情報を調べたり、社会的インパクト投資やソーシャル・インパクト・ボンドに関する文献やウェブサイトを調べることをお勧めします。
(参考資料等)
・内閣府成果連動型民間委託契約方式ポータルサイト https://www8.cao.go.jp/pfs/index.html
・ソーシャル・インパクト・ボンド総合サイト https://www.sib.k-three.org/
 
事後学習
事後学習:本科目の学習管理・支援プラットフォームは「Slack」になります。
毎回の授業終了後、Slack内で振り返りを行います(ミニレポートに相当)。学んだ内容について、授業後にどのように考え、個人が変化したか、振り返りを行ってください。
Slack内の「講義資料」に資料があれば、事後学習に活用してください。
グループメンバーと協力してソーシャル・インパクト・ボンドをSlack内で検討します。
学習内容を身近なテーマや事例で検証してください。
 
教科書にかかわる情報
 
教科書全体備考
授業中に適宜紹介します。
 
参考書にかかわる情報
 
参考書全体備考
 
 
使用言語
日本語
 
メッセージ
■株式会社ケイスリー代表取締役の幸地正樹氏を講師に招き、日本最新の「ソーシャル・インパクト・ボンド」についての授業を開講します。

■本科目は宜野湾市との包括連携協定に基づき、宜野湾市役所との連携・協力のもと開講します。
 また、公益社団法人宜野湾青年会議所とも連携・協力のもと開講します。

■本科目は国際地域創造学部の経済学プログラム提供「プログラム専門科目(地域・国際実践力科目)」です。
 また、「初級地域公共政策士」資格取得のための科目認証制度の対象科目(選択必修)です。(下記URL参照)
 さらに、本科目は地域創生副専攻の授業科目「地域創生理解科目」です。
 なお、本学が取り組む社会人向けの履修証明プログラムでもあるため、自治体、NPO法人や企業等の社会人にも授業提供します。

※遠隔授業受講に関する支援
令和4年度入学の学生から、ノートパソコン等を必携することをお願いしています。経済的理由等により購入が困難な場合や故障等による一時借用等については、所属学部・研究科の窓口または教育支援課まで相談するようにしてください。
また、学内で遠隔授業を受講することができるように Wi-Fi アクセスポイントが整備された教室等(附属図書館や共通教育棟の空き教室等)が準備されています。
 
オフィスアワー
高畑明尚(文系講義棟研究室525)随時(なるべくメール等で予約して下さい。)
畑中寛(地域国際学習センター309)※事前にメール連絡
 
メールアドレス
この項目は教務情報システムにログイン後、表示されます。
 
URL
「初級地域公共政策士」履修証明プログラム
https://chiiki.skr.u-ryukyu.ac.jp/?page_id=3054
 

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