タイトル

科目番号 教室 登録人数 履修登録方法 対面/遠隔
P&P211   [水4]文講101   50   調整期間登録   対面授業  
開講年度 期間 曜日時限 開講学部等 主要授業科目
2021 前学期 水4 人文社会学部人間社会学科    
講義コード 科目名[英文名] 単位数
h00146001 哲学原論   2  
担当教員[ローマ字表記]
大城 信哉  
主授業科目は、令和7年度からの表示項目です。
授業の形態
講義
 
アクティブラーニング
 
 
授業内容と方法
本講座は受講者諸君が哲学的に問題を考えるための基本的な知識と姿勢とを身につけることを目的とする。哲学という語がまとう誤解について検討するところから始めて、先人が哲学的に考えた成果の一部を読んでいくことで哲学の手触りを確認する。そのうえで我々の現実と哲学とがどう触れ合えるかまで考えてみたい。受講者ひとりびとりの問題関心との結びつきまで得らたら、本講座の目的は達成されたと言って良いだろう。
なお、2021年度開講期現在、この度のウィルス禍のため教室での対面授業は特別の場合を除いて難しい。そこで大学が用意した専用通信システム(琉球大学WebClass)を用いて受講者諸君に資料を提示して内容を説明し、そのうえで毎回受講者諸君が回答もしくはコメントするというかたちが主になる。その受講者諸君からの質問やコメントに次回の講義で担当者がお答えするというかたちで、できるかぎりの双方向性を確保する。
 
URGCC学習教育目標
問題解決力、専門性
 
達成目標
哲学の手触りを知り、その後に専門的に学ぶための準備を整えることを基本とするが、その具体的な在り方については以下のとおり。
1.漠然と思想というのとは異なる哲学的な考え方について判るようなること(専門性)。
2.受講者諸君各人の関心に結び付けて応用できるようになること(問題解決能力)。
3.哲学についての漠然とした印象を離れ知識として提示できるようになること(洞察力)。
 
評価基準と評価方法
評価は2回の提出レポートによる。全体のなかほど(6月9日第8回目の講義時を考えている)で初回レポートを提出。それが35点の配点、最終回提出の最終レポートが65点の配点で計100点満点というのが評価方法である。それぞれのレポートでは、講義で取りあげた哲学者の見解についての受講者の読解を示してもらう。評価基準:多少とも冒険的な読みを許容する一方、形式面の不備(提出期日や提出方あるいは分量や書式が規定に反していること)は許容しない。また、出席の評価は大学の規則にしたがい、出席それ自体を得点として扱うことはせず厳正に見る(遠隔授業の場合、講義当日21時までの回答をもって出席と見る)。形式には十分気をつけつつ、各自自由に見解を述べられたい。
 
履修条件
特に条件は設けない。哲学の知識を持っていないと受講できないわけではない。しかしある程度の量を読み、また書いてもらうつもりなので、その覚悟は持っておかれたい。
 
授業計画
1. イントロダクション
哲学的な問題設定についての概略的説明、および授業計画についても説明。
2. 差し当たり仮説的に、哲学とはどういうものだと考えられるか
    ここから掘り下げていくための出発点としての哲学理解を確定する。
3. 哲学者自身はどう考えるか:1
哲学者は哲学が何であり、また何であるべきだと考えているかの一例を見てみる。
4. 学問としての哲学(附:レポートについて)
    哲学が学問としての資格を持つかどうかについて考える。
5. 哲学者自身はどう考えるか:2
    哲学はどのような学問かについて、哲学者の考えを見てみる。
6. 哲学の方法
    合理性と経験とについてあらためて考える。
7. 知識について
    自分が何かを知るということについて考える。
8. 存在ということ
    「ある」とはどういう意味かについて考える(初回レポート提出)。
9. 社会と事物
    社会と個人と事物とのかかわりについて考える。
10. 初回レポート講評
    初回レポートについて講評し、受講者に欠けているところに注意を促す。
11. 問題再設定:哲学についての反省
あらためて哲学とはどういう姿勢であるのかを考える。
12. 自分であること
    人がそれぞれの自分である仕組みについて哲学的に考える。
13. 信じることと知ること
    知りえないことについて考える。
14. 哲学の自己批判
    哲学的態度のひとつとしての哲学批判について考える。
15. まとめ
    哲学の手触りが掴めただろうか。
16. レポート提出
    良い成果が出せることを祈っている。
 
事前学習
特別な事前学習は必要ない。しかし各人問題意識を持って臨んでほしい。受講者から問題提起があれば、担当者の能力が及ぶかぎり応えるつもりである。
 
事後学習
判ったことと判らないこととを自分自身で確認すること。教室で学んだことについて専門事典類で確認し、指示された文献にあたって理解を深めていく。複数の見解を照らし合わせていく過程でその人なりの見方もできてこよう。
 
教科書にかかわる情報
 
教科書全体備考
使用しない。教室で資料を配布もしくは琉大ウェブクラスで配信する。
 
参考書にかかわる情報
参考書 書名 ISBN
9784000800891
備考
著者名
廣松渉他編
出版社
岩波書店
出版年
1998
NCID
参考書 書名 ISBN
9784335160400
備考
著者名
大庭健他編
出版社
弘文堂
出版年
2006
NCID
参考書 書名 ISBN
9784582100013
備考
著者名
編者名は立てていない
出版社
平凡社
出版年
1971
NCID
 
参考書全体備考
まず専門事典を常時参照する習慣をつけられたい。現在邦語で信頼できる哲学事典類はうえの三種である。岩波書店のものは現在最も標準的な哲学事典。弘文堂のものは「倫理学事典」という名だが哲学事典として十分に使える。個性的な叙述もある。平凡社のものはさすがにやや旧いが他の事典と併用すれば現在でも有用。他の参考書類は教室で指示する。
 
使用言語
日本語
 
メッセージ
これは2021年春の現状に応じてものである。ご承知のウイルス禍の推移によって変更することもあるかもしれないが、教科の目標はここに記したとおりで変わるころはない。受講者と講義担当者がそれぞれに力を尽くすことで、受講する各人が自分の問題を見つけ、そしてその問題を解くためのヒントにまで近づけるよう祈っている。なお、資格などのために単位が必要な者は早めに履修することを勧めたい。4年生でももちろん受講できるが、実習との兼ね合いで苦労する学生が毎年いるので念のため。
 
オフィスアワー
現状では学内での対面は難しいが質問は随時受けつける。
 
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